ノルウェーのフブロから、見開きデジスリーヴでのリリース。ベネディクテ・マウセスは、ハルダンゲル地方アイドフィヨルド出身のハルダンゲル・フィドル(ハーディングフェーレ:4本の主弦の下に4~5本の共鳴弦を張った小型ヴァイオリンで、ハルダンゲル地方の民族楽器)奏者&シンガー・ソング・ライター(SSW)&クヴェーダー(ステフと呼ばれる独特の4行詞バラッド形式のノルウェー民謡を、歌唱&演奏出来る人の呼称)。7歳からハルダンゲル・フィドル奏者のクヌート・ハムレに師事、その後ベルゲン大学で美術史を学ぶ傍らオーレ・ブル・アカデミーでヴィオラ・ダモーレ(バロック期の6~7弦ヴィオールでハルダンゲル・フィドルの原型とされる)も習得した。本作は、22年にリリースされたソロ名義サード・アルバムで、クレジット・メンバーは、ベネディクテ、ステイン・ウルハイム、ヨルゲン・トレーエン、マッツ・アイレルトセン、ホーコン・メルク・ステーネ、ロルフ・エーリク・ニストロムの6人、ウルハイム、トレーエン、ベネディクテの共同プロデュース。ハーディ・ガーディ的ドローン感を伴うハルダンゲル・フィドルの、ノルウェー民謡基調のリフ&フレーズ、テーマを軸に、ミニマリスティックなヴィブラフォン&マリンバ、原初的パーカス、動物や鳥の鳴き声を模したサックス(時折ハルダンゲル・フィドルも参戦)、ドローン調エレクトロニクス、トナカイ、鳥、昆虫などの鳴き声やソリの鈴の音、人の会話などのフィールド・レコーディング・マテリアル等々を、ミュージック・コンクレート手法でデザインしたサウンド。生演奏部分はインプロ主体と思われ、全体に緊張感&透徹感十分で非常に見事なサウンドスケープの好盤と思う。正しくサイケでとても面白い。
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輸入盤
(Psyche/Norwegian Trad,Electronics,Musique Concrete,Drone,Minimal / Digi-Sleeve CD(2022) / Hubro/Norway)