USAのデッド・オーシャンから、3面開きデジスリーヴでのリリース。トム・ロジャーソンはサフォーク州出身のキーボーティストで、ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックを卒業後ニュー・ヨークに移住、ソロやスリー・トラップド・タイガースで活動している。ブライアン・イーノはサフォーク州ウッドブリッジ出身の音響アーティスト、プロデューサー、コンポーザー、キーボーティストで、ロキシー・ミュージックでの活動を経て、クリムゾンのロバート・フリップと共作した2枚のアルバム以降、クラスターやハルモニアとの共演や、オブスキュア&アンビエント・レーベルの設立など、いわゆる環境音楽/アンビエント・ミュージックの方向を確立していったビッグ・ネーム。本作は、17年にリリースされたデュオ名義アルバムで、ライヴ会場のトイレで偶然遭遇した時に、同郷ということで意気投合したのが始まりということらしい。ロジャーソンが即興で弾いたピアノのフレーズ&マテリアルを、イーノがカットアップ、ループ等でコラージュしながらレコーディングを進め、エレクトロニクスでトリートメントを施し、最終的にエディットして制作されている。概ね、涼やかでジャジーなピアノを軸とした、ミニマル・アンビエント方面のサウンドで、エレガントで肯定的なピアノのアルペジオやメロディと可愛らしいエレクトロニクスが、わりと絶妙のリヴァーブ空間の中で交叉。例えば、弦を撫でるプリペアド・ピアノ的演奏、トイ・ピアノ的音色、70年代テクノ調エレクトロニクス辺りの曲毎のテイストのヴァリエーションも含め、全体がわりと静謐なドローン感に収束していて、柔らかい情感が心地好い好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Electronics / Digi-Sleeve CD(2017) / Dead Oceans/USA)