フランスのインヤゼロ・レコードから、デジパックでのリリース。スノウドロップスはクリスティーヌ・オットとマチュー・ガブリが15年に結成したユニットで、18年にヴェネツィア国際映画祭オリッツォンティ大賞を受賞した、タイのプッティポン・アルーンペン監督映画「マンタ・レイ」のサントラで知られているかも知れない。本作は、20年にリリースされたセカンド・アルバムで、ピアノ、オンド・マルトノのオット、ピアノ、メロトロン、シンセ(コルグMS2000)のガブリ、ヴィオラのアン・イレーヌ・ケンフのトリオ編成、マスタリングはショーン・マッカン。概ね、ドローン感が担保されたクラシカルなアンビエント方面で、イーノ/バッドの「鏡面界」的響きのピアノ、フルート&ヴァイオリン音色がメインのメロトロンに、オンド・マルトノとコルグMS2000の奇妙なメロディやエレクトロニクス的ノイズ・フラグメント、エレガントなヴィオラが交叉する、ともかくも静謐で美しいサウンド。全体に、暗過ぎないダークさ加減が絶妙というか、淡い情感の発露が非常にいい塩梅で、繊細でよく練られた流れるようなオーケストレーションが、オーロラの揺らぎのような取り留めのない儚さに収束。洗練されたサウンドスケープの中に、演奏者達のアナログ的身体感を内包したダイナミズムが顕れていて、別世界感十分の美しさはともかくも心地好い。空気の色と時間の流れが変わる、優れて瞑想的で正しくサイケな大好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Drone,Electronics / Digi-Pack CD(2020) / Injazero Records/France)