USAのドラァグ・シティから、限定ペーパースリーヴでのリリース。見開き紙ジャケ仕様。ラファエル・トラルはリスボン出身の実験音楽家&ギタリストで、ソロの他、キース・ロウ、ジャスティン・ベネット等とのミメオ、ジュアン・パウロ・フェリシアーノとのノー・ノイズ・リダクション、ヌーノ・トーレス等とのスペース・クァルテット等々のユニット活動でも知られているかも知れない。本作は、05年にリリースされたソロ名義新作アルバムで、メンバーは、トラルのギター、ベース、エレクトロニクスを核に、曲によってホセ・ブルーノ・パリーニャがクラリネット、ロドリゴ・アマドがサックス、ヤウ・テンベがフリューゲルホルン、クララ・サレイロがフルートで適時参加。ほぼ全曲、1940年代から50年代のビリー・ホリデイのシンギングで知られるジャズのスタンダード・ナンバーで、その意味では「カヴァー集」でもあるが、輪郭が滲んでドローンに収束するサウンドスケープは、かろうじて『言われれば判る』程度で、基本的には原型を留めていない。ヴォリューム奏法的ギターのクリアトーンのドローン空間を軸に、適度に歪ませたギターや管楽器による半速調メロディが幾重にも重なり、バードコールまたはフィールド・レコーディングによる鳥の囀り音や何らかの淡いノイズ音が、隙間に浮かんでは消える感じのスタイルで、全体に適時何かしらの変容も伴う。全体に緩いまったり感が十二分に担保されていて、動きたくない夜のひと時にぴったりというか、正しくサイケで流していて心地好い、ドローン・アンビエント系の好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Drone,Ambient,Electronics / Paper-Sleeve CD(2025) / Drag City/USA)