フランスのスパラックス・ミュージックからのリリース。ロバート・リッチはカリフォルニア州マウンテンビュー出身のアンビエント/ニュー・エイジ系ミュージシャン&コンポーザーで、スタンフォード大学のCCMRAで音響音楽の学位を取り、シャルルマーニュ・パレスタイン、スティーヴ・ライヒ、テリー・ライリー、クラウス・シュルツェ、クラスターに影響を受けたと公言している。夜10時から朝7時までの9時間の睡眠コンサートなどの活動も含め、その筋ではサウンドスケープの第一人者として知られるビッグ・ネームらしい。本作は、91年にリリースされたアルバムで、シンセ、バンブー・フルート、チター、ゴード・ドラム、マレット・カリンバ、各種金物、スチール・ギター、テープ・コラージュなどを駆使したリッチの1人多重レコーディング作品。この時期リッチとよく共演していたスティーヴ・ローチが、ミキシングでクレジットされている。概ね、カウンター・ポイント手法を踏襲したミニマル系と、ドローン・シンセのダーク・アンビエント系に大別される感じで、どちらも現代音楽的透徹感とニュー・エイジ的スペイシー感がいい塩梅のバランスで同居していて、ともかくも流していて心地好いサウンド。楽曲と雰囲気はダークだが透明感が涼やかで、1~3,8曲目辺りのミニマル・ナンバーは素直に美しく、6曲目のバンブー・フルートとゴード・ドラムによる架空の民族音楽的様相や、4,5曲目のドローン・シンセの冷たさも悪くない。このサウンドスケープ感は、全体に冬の夜長によく合うという印象で、空気の色と時間の流れが変わる、優れて瞑想的な好盤と思う。心地好し!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Ambient,Minimal,Drone / Jewel-case CD(1991) / Spalax Music/France)