フランスのイスィ・ダイユールから、見開きデジスリーヴでのリリース。平野みどりは京都府出身のサウンドアーティスト&コンポーザーで、幼少期からピアノを始め音楽大学でクラシンク・ピアノを専攻、卒業後の03年頃から音楽活動を開始したようだ。08年ベルリン国際映画祭主催の「ベルリン・タレント・キャンプ」に参加、作曲家部門でベルリンに招聘されて以降、現在もベルリンを拠点に活動している。ソーンはスウェーデン在住のロシア人サウンド・エンジニア、イヴァン・パブロフのDJ名で、コージー・ファニー・トゥッティ(ex.スロッピング・グリッスル,etc)やコイルとの共演の他、ピーター・クリストファーソン(ex.コイル,サイキックTV,etc)とのデュオ・ユニット、ソイソンでの活動でも知られているかも知れない。本作は、25年にリリースされた只今のところ唯一のデュオ名義アルバムで、メンバーは、ピアノ&シンセの平野、コンピュータ&キーボードのパブロフの2人、プロデュースはパブロフ。ダンサブルではないアンビエント・テクノ調の音響空間に、ミニマル感内包のピアノやモジュラー・シンセのフラグメントが浮遊する、結果としてのドローン・アンビエント系サウンドを展開。全体のリヴァーヴ感が絶妙で、ピアノの淡い情感とエレクトロニクスのダークな空気感が、バランスよく融合しながらドローン調のニュアンスに収束する様は見事。埋没感十分で流していて非常に心地い、スリーヴのイメージ通りの静謐な好盤と思う。余談だが、ソーン(COH)とは、ロシア語で「眠る」とか「夢を見る」という程の意味らしい。
輸入盤
(Psyche/Drone,Ambient,Electronics,Techno / Digi-Sleeve CD(2025) / Ici D'Ailleurs/France)