国内のアルカンジェロから、限定ペーパースリーヴでのリリース。紙ジャケ仕様、24年新規リマスター盤、おそらく世界初CD化。北村昌士は、フールズ・メイト創刊者&初代編集長として知られる他、84年にインディー・レーベルのトランス・レコードを立ち上げ、YBO2などのバンドでミュージシャンとしても活動した。フォノジェニックスは、新月解散後の81年以降に、津田治彦と花本彰が結成していたユニットというかプロジェクトで、84年に4曲入12インチEP「ハイム・フォー・サバンナ(実はこっちにも北村が参加)」をリリース以降、津田が中心となって断続的に活動を続けている。本作は、84年に日本VAPレコードからリリースされた北村とフォノジェニックスの連名名義唯一のアルバムで、邦題は「ポスト・モダン・ミュージックへの序章」、浅田彰と中沢新一の対談&北村の解説が掲載されたオリジナル・インサート(16pブックレット)付、ライナーは斎藤直樹。メンバーは、津田と花本を核に、曲によって北村、椎名邦仁、古館徹夫、清水一登、津田裕子、伊藤信介、石畠弘、箕輪正博、トーマス・ホジナッキ等々が適時参加、プロデュースは北村。概ね、アンビエント・プログレ方面というか、ミニマル、ドローン、テクノ、ニュー・ウェイヴ、ニュー・エイジ、フュージョン、プログレ等々の各要素が、曲によって幅広く交叉している印象。津田はドラム・マシーンやシーケンサー、シンセ担当でギターは弾いておらず、花本も新月時代のようなシンフォニックなキーボードではなく、北村はエレクトロニクスやギターを担当していて、ある意味3人とも従来のスタイルとは違う新境地を模索しているのかも知れず、かなり面白く楽しめる好サウンドに仕上がっている。
アルカンジェロ盤/国内プレス盤(Japanese-pressing CD)
(Psyche/Ambient,Drone,Electronics / Paper-Sleeve CD(2024 Re-master) / Arcangelo/Japan)