USAのパレス・オブ・ライツから、ボーナス5曲を加えての3面開きデジパックでのリリース。マーク・バレッカは、おそらくワシントン州シアトル出身のキーボーティスト兼エレクトロニクス奏者で、70年代末頃からカセット・テープでソロ作品のリリースを開始、ローランド・バーカー等とのヤング・サイエンティストやケリー・レイマー等とのサーヴァント等でも活動した。イーノの初期アンビエントや、クラスター、ノイ等の影響下にあるアンビエント&インダストリアル系のサウンドを追求する、アメリカ電子音楽系の知る人ぞ知る存在。本作は、21年にリリースされたアルバムで、シンセ、ギター、ピアノ、管楽器等とそれらのサンプリング、フィールド・レコーディングによる、バレッカ1人の多重レコーディング作品。概ね、ダーク・アンビエント方面のサウンドを展開していて、コロナ・パンデミックの中で、工業地帯の夜景、打ち捨てられた廃橋、廃墟などの人工建造物と、静謐な美しさの山や森といった自然造形物の、対照的な情景にインスパイアされたとある。シンセとフィールド・レコーディングで構成されたドローン空間に、楽器&サンプリング・マテリアル、ノイズ・フラグメントが、有形無形に浮遊するサウンドスケープで、ノイズ&コラージュ感はある程度担保しつつ、全体がダーク・ドローン的情感に収束。冷たく無機質状のスタイリッシュさと、生き物の息吹のような有機質状の胎動感が同居していて、透徹感十分の好盤と思う。この人のセンスはともかくもカッコいい。
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輸入盤
(Psyche/Dark Ambient,Drone,Noise,Electronics / Digi-Pack CD(2021) / Palace Of Lights/USA)