フランスのラープスから、限定ペーパースリーヴでのリリース。エコパック見開き紙ジャケ仕様、LTD.150枚プレス。レイク・マリーはユタ州を拠点とするギタリスト&コンポーザー&画家のチャズ・プリメクのユニットで、パトリック・シロイシ等とのアンビエント・ジャズ・グループ、フウブツシ(風物詩)での活動でも知られてるかも知れない。ダニエル・ワイチはシカゴを拠点とするギタリスト&コンポーザーで、マルチ・チャンネルを組み込んだプリペアド・ギターによる即興演奏を主軸に活動している。本作は、24年にリリースされた(只今のところ)共演ファースト・アルバムで、メンバーは、おそらくプリメクとワイチのデュオ編成。概ね、シンセやエレクトロニクスも薄く使ったギター・アンビエント方面というか、弓弾きやフィードバック、ハウリング内包のボトルネック&プリペアド奏法、ペダル・スティール・ギター、ディレイ&リヴァーブでループさせたフィンガー・ピッキングなどなどを駆使した、非常に静謐で淡い情感のドローン・サウンドを展開。シカゴの街角で待ち合わせをして、レコーディング・スタジオまで氷点下の中で2人で歩き、その道程の冬の風景や情景をモチーフに即興演奏を行ったマテリアルを基調に、適時トリートメント&エディットしたということらしい。雪の降り積もる地域の冬の寒さ、静寂さが呼ぶ、ある種の浮世離れした神秘的な感覚が、わりと的確に封じ込められている印象で、ともかくも流していて非常に心地好い。空気の色と時間の流れが変わる、優れて瞑想的な好盤と思う。素敵!。
輸入盤/150枚限定プレス
(Psyche/Drone,Ambient,Electronics / Paper-Sleeve CD(2024) / Laaps/France)