オーストリア/EUのインフィニート・フォグ・プロダクションから、デモ音源2曲をボーナスで加えての、デジパックでのリシュー。多分初CD化。ジョン・アイヴァーソンはカリフォルニア州パロアルト出身のアンビエント/ニュー・エイジ系マルチ奏者で、ロバート・リッチとの99年作品「オルタネシア」、22年ソロ作品「メニー・ワールズ・インタープレテーション」等が散見されるが、情報が少なく詳しいバイオグラフィーは不明。トーマス・ウォルターズはアイヴァーソンの大学時代からの友人のマンドリン奏者で、中スリーヴには、『2人はデュオで7年程活動し、アイヴァーソンのルームメイトだったアル・ヤンコビックのファースト・アルバム「ウィアード・アル・ヤンコビック」にも参加した』とあるが、確認は出来ない。本作は、84年にUSAイーグル・レコードからリリースされたアイヴァーソン&ウォルターズ名義唯一のアルバムで、 メンバーは、アイヴァーソンとウォルターズのデュオを基本に、曲によってパーカスのスティヴ・カードが適時参加。概ね、フォーク色内包のアンビエント/ニュー・エイジ方面で、アコギ、マンドリン、アナログ・シンセを主軸に、12弦ギター、ピアノ、デジタル・シンセ、ベース、サンプラー、ダルブッカ&各種パーカス等を適時織り交ぜたアンサンブルは、シンプルだがちょっと独特のスピリチュアルな空気感を放っていて、全体が淡い郷愁系の情感に収束。例えば、ローデリウスや初~中期のポポル・ヴー、ロビー・バショー辺りに近似する要素が曲ごとに鏤められていて、マンドリンを交えたアンビエント系のサウンドスケープはけっこう新鮮で面白い。全体に、ローファイな人力感がチープにはならずいい塩梅の味わいに収束する、楽曲の美しさとギター&マンドリンの響きが流していて心地好い好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Progressive,Folk / Digi-Pack CD(2022) / Infinite Fog/Austria,EU)