イタリアのソアヴェから、デジパックでのリリース。マッティオ・スカイオーリはアドリア海沿岸北部のラヴェンナ出身のパーカッショニスト兼実験音楽家で、90年代からニュー・エイジ畑に軸足を置いた活動を開始している。マウリツィオ・リズットとのパーカッション・ボイジャー等での活動でも、知られているかも知れない。本作は、19年にリリースされたソロ名義アルバムで、自作のエレクトロニクス・システム「ハーモグラフ」を駆使した作品。メンバーは、基本的にスカイオーリのハーモグラフ&生楽器の独演で、曲によってダヴィード・コヴァーチスのシタール・ギターが入る。「ハーモグラフ」は、プロフェット5、ミニムーグのボイジャー、コルグMS-20のシンセ群、タブラ、カンジーラ、ガムランの鉄琴と竹琴等のパーカス群に、フォノトグラフ、SP蓄音機等を組み込んだシステムで、重厚でゴツい見た目も面白い、雰囲気十分の妖しげな装置。ドローン・シンセによるアンビエント的空間に、インディックとガムランが交叉するパーカス群、レコードのスクラッチ音やスクラッチ・ノイズ、スカイオーリのハミング等々が重層的に浮遊する、けっこう独特の音響サウンドを展開。どれが「ハーモグラフ」から出ている音で、どれがその場でスカイオーリが出している音なのかは、ちょっとにわかには判らないが、全体が古代的な地中海音楽色に収束する感じは、ともかくも非常に心地好い。確実に空気の色と時間の流れが変わる、文句なしに濃密な好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Drone,Electronics,New Age / Digi-Pack CD(2019) / Soave/Italy)