国内のインパートメント/P*Disから、限定ペーパースリーヴでのリリース。ギルマ・イフラシェワはアディス・アベバ出身のエチオピア人ピアニスト兼コンポーザーで、16歳からアディス・アベバ大学付属のヤレド音楽学校でピアノを始め、さらにブルガリアのソフィア音楽院に留学してピアノと作曲を学んだ。本作は、14年にUSAワンシーン・ワールドからリリースされたアルバムで、おそらく本盤はUSAワンシーン・ワールド23年再プレス盤にオビ解説を付けた国内流通盤、3面開き紙ジャケ仕様。全編、イフラシェワのソロ・ピアノ・パフォーマンスで、プロデュースはトミー・マッカットション。例えば、キース・ジャレットとエリック・サティの狭間をいく感じの、静謐でエレガントなピアノ・サウンドを展開していて、全体がどこか懐かしい日本的な淡い郷愁感に収束。というのも、エチオピアのペンタトニック音階を基調とした楽曲ということだが、その音階が殊の外東洋的というか日本の民謡や童謡に通底する印象があって、ジャレットの「ケルン・コンサート」のようなアンバーな空気感を担保しつつ、日本的だけどしかしどこか違うメロディやフレーズが浮かんでは消えていく、ちょっと独特のエキゾティックさを堪能出来る。ピアノの間やダイナミズムがジャレット的で、リフレイン多用のサティ的なミニマル&アンビエント感や、オーソドックスなクラシック調の美しさなどなどが、わりと絶妙のバランスでミックスされていて、ともかくも流していて素直に心地好い。日本での知名度は薄いかも知れないが、「ケルン・コンサート」的ジャズ・ピアノ方面としても、サティ的ピアノ・アンビエント方面としても成立している好盤と思う。素敵!。
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インパートメント盤/USAプレス盤(USA-pressing CD)/デッドストック入荷
(Psyche/Minimal,Progressive,Ambient / Paper-Sleeve CD(2023) / Inpartment,Unseen World/Japan,USA)