デンマークのアジュール・ヴィスタ・レコードから、見開きデジスリーヴでのリリース。ビロウ・オブザーヴァトリーは、デンマークのオーデンセを拠点とするヨナス・ムンク(ex.マニュアル,カウサ・スウイ,etc)と、ミシガン州デトロイトを拠点とするジェイソン・コルブ(ex.オーバーン・ラル,etc)が、06年頃に新たに結成したデュオ・ユニットで、お互いのスタジオから大西洋を隔てて、マテリアル音源をメールでやり取りしながら制作しているらしい。本作は、17年にリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーはムンクとコルブの2人、プロデュースも兼任。アナログ・シンセ、ギター、エレクトロニクスによるアブストラクトなドローン・アンビエント調サウンドを展開していて、ゆったりしたドローン空間の中に、ノイズ・フラグメント的なリズムやパルスのスタッターが、微妙な揺らぎと変化を生み出しながら浮遊する、非常に面白いサウンドスケープ。無機質でスタイリッシュなエレガントさ基調だが、アナログ・シンセのうねりやホワイトノイズ、ギターのミニマル・フラグメントやフィードバック音には、どこか有機的な淡い情感が内包されていて、その情感を担保しつつもメロディに成りきらないギリギリのところに収束する様は見事。全体に、どこか遠くで鳴っている感じや淡々と滲んでいく感じの連続で、ゆっくりとしたグラデーションの変化がいつの間にか始まっていて気が付くと終わっているという、優れて瞑想的で正しくサイケな好盤と思う。グッド・トリップを誘うメディテーション系として、ともかくも流していて心地好い。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Drone,Ambient,Electronics / Digi-Sleeve CD(2017) / Azure Vista Records/Denmark)