UKのファーラウェイ・プレスからペーパースリーヴでのリリース。、エンボス紙&見開き紙ジャケ仕様、限定300枚プレス。アンドリュー・チョークはイギリス人エレクトロニクス奏者で、86年にフェリアル・コンファインのユニット名でノイズ畑で活動を始め、オルガヌムやミラー、オーラ、エロディー、キルカエア等の数多のユニットと並行して、ソロ名義でアンビエント系の作品を制作し続けている。本作は、22年にUKファーラウェイ・プレスからカセット・テープ作品としてリリースされたアルバムのCDリリースで、10~22年のレコーディング・マテリアルをエディットした内容。メンバーは、キーボード、エレクトロニクス、ミュージック・コンクレート等と思われるチョーク1人を基本に、曲によってトム・ジェームズ・スコット(ex.キルカエア,etc)、ティモ・ファン・リュイク(ex.エロディー,etc)の、各プロジェクトの僚友2人がピアノで適時参加。概ね、ゆっくりと石臼を挽くような非常に淡々としたアンビエント・ドローン・サウンドを展開していて、遠くで鳴っているような深いリバーヴ感と、耳触りの丸いドローン・フラグメントがいい塩梅で溶け合っている感じ。時折、ドローン感を相対化するかようなバグというか突っかかりがあるが、結局それも「揺らぎ」としてドローンの一部と化しているようで、当世風トレンドを上手に織り交ぜつつ、従来の浮遊感と仄かなダークネスは十分に担保されている印象。この人の、シャボン玉の儚さのような淡い情感は、ともかくも流していて心地好く、全体がゆったりと沈んでゆくヨーロッパの薄い夕方の陽光のような、ある種の失われつつあるものに対する郷愁感に収束。空気の色と時間の流れが変わる、優れて瞑想的でライトなメディテーション・ミュージック系の好盤と思う。
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輸入盤/300枚限定プレス
(Psyche/Drone,Ambient,Electronics / Paper-Sleeve CD(2023) / Faraway Press/UK)