ドイツのペイズリー・プレスから、23年リマスターでのリシュー。多分初CD化。サッチターナンダはイリノイ州出身のグループで、マルチ奏者のデイヴ・ホフマンが中心となって77年頃に結成されたらしい。78年にアルバム1枚とシングル2枚をリリースして、80年頃には解散してしまったようだ。本作は、78年にUSAアフェールトン・レコードからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ホフマン、ケヴィン・マクグレノン、ケン・ホワイト、マーク・ジャナスの4人編成、ホフマン、ホワイト、トム・デーグルマンの共同プロデュース。概ねバカテク・ジャズ・ロック方面というか、クラシック色とフージョン色内包の楽曲、ジャズ・ロック調の洗練された演奏、プログレ調の畳み掛けるアレンジが交叉するサウンドを展開。エレピ&シンセ、サックス&フルート、シンセ・ベース&ドラムに、適時ボーカルも入るインスト主体のアンサンブルだが、流暢なエレピとメロディアスに動くシンセ・ベース、細やかなドラムを軸としたリズム・セクションのキレが抜群で、ギターの不在は全く問題にならないというか、バンド感十分でノリのよい演奏はわりと素直にカッコいい。デーグルマンは本作をレコーディングしたデーグルマン・スタジオのオーナー兼エンジニアで、アフェールトン・レコードはそのスタジオの持ちレーベルらしく、おそらく自主制作盤だったのだと思われるが、その線の水準は完全にクリアしていて、クロスオーヴァー系のメジャー作品と比べても何ら遜色のない内容という印象。とはいえ、メジャー系とは趣を異にするB級センスも随所に感じられ、その意味でもけっこう面白くて楽しめる好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Crossover / Jewel-case CD(2023 Re-master) / Paisley Press/German)