USAのビーフ・レコードから、03年リミックス&リマスター、デジパックでリシュー。多分初CD化。ペントウォーターはシカゴ出身のグループで、マイク・コノピカとトム・オルシがいた高校生バンドを母体として、70年に結成されている。本作は、78年にUSAビーフ・レコードから自主制作盤としてリリースされたファースト・アルバム(07年に再編してセカンドをリリースした)で、メンバーは、コノピカ、オルシ、ロン・フォックス、ケン・カペル、ロン・ルサール、フィル・ゴールドマンの6人編成を基本に、曲によってヴィオラのゲスト参加がある。概ね、シンフォニック・プログレと呼べるサウンドを展開していて、イエス、ジェネシス、ジェントル・ジャイアント、ELP辺りの美味しいところだけを抽出したような楽曲と、非常に上手くて流暢な演奏がソツのないマッチングを見せる。演奏力・構成力ともに完全に自主制作水準を超えていて、アメリカのグループらしいキャッチーさはあるが嫌味はなく、オリジナリティもあって単なるエピゴーネンには終っていない。変拍子&ポリリズム多用の楽曲と畳み掛けるアレンジは、プログレ然とした定型と一捻りある屈折感が織り交ざっている感じで、素直にカッコいい演奏と相まったシンフォニック・サウンド。全体に濃密かつ饒舌で、本作以前の未発表音源集「アウト・オブ・ザ・アビス」も含め、前述の4つのバンドが好きなリスナーは勿論、広く一般にシンフォニック・プログレ愛好家なら楽しめるだろう好盤と思う。
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(Progressive/Heavy Symphonic / Digi-Pack CD(2003 Re-mix&Re-master) / Beef/USA)