カナダのプログケベック/ムジーク・プログレッソンから、24年新規リマスターでのリリース。マネイジュはケベック州出身のグループで、アラン・ベルジュロンとジェローム・ラングロワが在籍していたラスティング・ウィープを母体として、72年に結成されている。本作は、タイトル通り79年4月13日にモントリオールのシアター・ウトルモンで行われた初出発掘ライヴ音源で、24年にカナダのリターン・トゥ・アナログ(LP)とプログケベック(CD)からリリースされた。メンバーは、ベルジュロン、ヴァンサン・ラングロワ、ドゥニ・ラピエール、イヴ・レオナール、ジル・シェターニュ、ポール・ピカールの6人編成。78年フォース「セルフ・サービス」リリース後のツアーと思われ、そのフォースから5曲(1曲目後半,3~6曲目)、77年サード「御伽の国へ」から1曲(7曲目)、スタジオ・アルバム未収録曲2曲(1曲目前半,2曲目)という構成。フルート&サックス、シロフォン&ヴィブラフォンをフロントに配置した、ジャズ・ロック色のあるチェンバー・プログレ調サウンドで、カンタベリー的な丸い耳触りのギターやエレピ、饒舌でメロディアスなベースとドラムが適時絡む16ビート基調のアンサンブルは、非常に流暢で素直にカッコいい。楽曲自体はそれ程派手さはないが、ともかくもアレンジがよく練られていて、プログレ然としたザッパ的変テコさ内包の変拍子&ポリリズムが小気味よくハマりながら、全体がアルモニウムやコントラクション方面のケベック・プログレ的な湿った情感に収束する感じは素直に心地好い。カンタベリー系に通じる浮遊感とエレガントな雰囲気が担保された、耳触りのよいバカテク系の好ライヴ盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Chamber,Canterbury / Jewel-case CD(2024 Re-master) / ProgQuebec/Canada)