スウェーデンのフラウド・ジェムスから、12年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。レヴァイアサンは、おそらくアーカンソー州出身のグループで、本作は74年にUSAロンドン・レコード傘下のマーク・レコードからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ウェイン・ブラッドリー、ピーター・リチャードソン、ジョン・サドラー、ドン・スウェアリンジェン、グレイディ・トリンブル、スホーフ・ビーバーズの6人編成、プロデュースはケニー・スミス。メロトロン、オルガン、ピアノがそれぞれ専任のトリプル・キーボード編成で、プログレ然としたメロトロンの洪水と、ハード・ロック然としたブルージーなギターとオルガン、リリカルで透明感のあるピアノ、ドカスカなリズム隊、クッキリとスマートなボーカルが適度なマッチングを見せる。けっこうキャッチーなメロディとヘヴィな曲調を基本に、時折アコースティックなバラード・パートも織りまぜ、全体にアート・ロック的な懐かしのサイケ感をまぶしたような印象で、全体に統一感があってけっこうしっかりした作りのサウンド。ハード・ロック・マナーの強い演奏が素直にカッコよく、全編に渡って洪水メロトロンと他のハード調のパートとの妙なマッチングがいい塩梅で、ハモンド・オルガンもかなり上等。プログレ愛好家もハード・ロック愛好家も楽しめるだろう、B級ハード・プログレの好盤と思う。ボーナスのシングル群も、わりと素直にカッコよかった。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Hard,Symphonic,Blues / Jewel-case CD(2012 Re-master) / Flawed Gems/Sweden)