カナダのプログケベック/ムジーク・プログレッソンから、12年リマスターでのリシュー。多分初CD化。フランク・デルヴュー(ドゥルヴュー)はフランス生まれのキーボーティスト兼コンポーザーで、モントリオールに移住後の60年代にジャン・ピエール・フェルランのバンマスを務めた他、数多のアーティストのアレンジャーやセッションマンとして活動した。本作は、72年にカナダのコロムビアからリリースされたソロ名義唯一のアルバムで、クレジット・メンバーは、デルヴュー、ミシェル・ロバドゥー、テリー・キング、イヴ・ラフェリエ、クリスチャン・サン・ロック、ミシェル・セガン、クリスティアーヌ・ロビショーの7人。デルヴューは60年代末に癌を患って、闘病の末に音楽活動を再開して本作を制作するが、結局再発して他界、本作の参加メンバーと作曲でクレジットされているロベール・ラシャペル達が、その死を悼み遺志を受け継ぐ形でコントラクション(コントラクシオン)を結成という流れ。概ね、ジャズ・ロックとクラシックの要素をプログレで括った感じのサウンドを展開していて、カンタベリー的なエレガントさやサイケの残滓も交叉する面白い1枚。「オレジョナの将校」を始めとして、この後コントラクションでも使われるリフやフレーズが随所に散見され、その意味ではコントラクションの前身的要素も十分だが、1曲の中にともかくも多くのアイデアが詰め込まれた場面転換の多いアレンジ。多少の実験色やインスト中心ということも含め、結果としてコントラクションとは少し趣を異にするが、それでも通底する要素は当然に多く、キーボード&ヴァイオリン系プログレの好盤と思う。
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(Progressive/Jazz Rock,Canterbury / Jewel-case CD(2012 Re-master) / ProgQuebec/Canada)