ドイツのペイズリー・プレスから、23年新規リマスターでのリシュー。イーソスはインディアナ州フォート・ウェイン出身のグループで、ザ・センチュリーズ、ザ・ハード、アトランティスの3つのローカル・バンドのメンバー達によって73年に結成された。76,77年に2枚のアルバムをリリースしたが、78年には解散してしまったようだ。本作は、77年にUSAキャピトルからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からL・ダンカン・ハモンドが抜けた、ウィル・シャープ、マイケル・ポンチェク、ブラッド・ステファンソン、マーク・リチャーズの4人編成、マイケル・スチュアート(aka.スチュアート・アラン・ラヴ)とカーク・バトラの共同プロデュース。メインストリーム系のキャッチーさとサウンドメイキングはある程度担保しつつも、楽曲とアレンジがけっこうテクニカルで小賢しい方向に向かっていて、アイデア詰込み型のかなり濃密なヘヴィ・シンフォニック調サウンドに仕上がっている。場面転換の多さが少し過剰気味の印象もあるが、畳み掛けるように次々と繰り出されるプログレ然としたリフ＆フレーズは、それぞれに各パートともよく練られていて、複雑な構成を涼やかに熟すアンサンブルも見事。ともかくも、緩急のくっきりしたダイナミズムやイエスとジェネシスの狭間を行くような演奏、随所で聞こえる初期キング・クリムゾン的なメロトロンやスペイシーなシンセ、カッチリしたリズム隊とソリッドなギター辺りは、日本のシンフォニック・プログレ系愛好家にはわりとツボかも知れず、その線のリスナーは問題なく楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Symphonic / Jewel-case CD(2023 Re-master) / Paisley Press/German)
