UKのヴァージン/EMIから、71年の未発表曲等計2曲をボーナスで加えての、05年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG:高電圧静電発電機)は、ピーター・ハミルとクリス・ジャッジ・スミスのデュオ・ユニットとして67年にマンチェスターで結成されたグループで、数度の解散と休止期間を経て現在も独自の存在感を維持しながら活動を続ける孤高のビッグ・ネーム。本作は、70年にUKカリスマからリリースされたサード・アルバムで、邦題は確か「天地創造または核融合」。メンバーは、ハミル、ヒュー・バントン、デヴィッド・ジャクソン、ガイ・エヴァンスの4人編成が基本で、3曲でニック・ポッターがベース、1曲でクリムゾンのロバート・フリップがギターを弾いている。プロデュースはジョン・アンソニー、スリーヴ・デザインはポール・ホワイトヘッド。1曲目の「キラー」からとてもカッコよく人気の1枚でもあるが、この独特の重厚かつ濃密なヘヴィネスのルーツは、おそらくブルースでもジャズでもクラシックでも、勿論ハード・ロックでもなく、しかし同時にそれら全ての要素を内包している感もあって、サイケの流れの中から湧き出て来た、ある種の突然変異的なプログレ的ヘヴィネスといった印象。これは、もしかしてハミルの対象&相対化された自己そのもので、ハミルのダンディでペシミスティックな歌詞の中に、このヘヴィネスの源泉が顕われていて、それをメンバー全員で練って磨くという作業なのかも知れない。およそ文句なしの大好盤と思う。また、ボーナス収録された6曲目の未発表曲も非常にカッコよかった。EUプレス盤
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(Progressive/Psyche,Heavy Symphonic / Jewel-case CD(2005 Re-master) / Virgin/UK,EU)