UKのピンク・フロイド・レコードから、ジェームズ・ガスリー&ジョエル・プランテの11年リマスター&ガスリーの18年新規リミックス音源を使用しての、見開きデジスリーヴでのリシュー。18年リミックスもガスリー。ピンク・フロイドはロンドン出身のグループで、建築学校の同級生だったリック・ライト、ロジャー・ウォーターズ、ニック・メイソンの3人が中心となって65年に結成したシグマ6を母体として、メンバーとバンド名の変遷を経てライト、ウォーターズ、メイソン、シド・バレットの4人となった時点でバンド名をピンク・フロイドに改名、67年にEMIからデビューした。おそらく全世界で最も著名なプログレ・バンドの1つ。本作は、77年にUKハーヴェストからリリースされたテンス・アルバムで、メンバーは、デイヴ・ギルモア、ライト、ウォーターズ、メイソンの4人編成、スリーヴ・デザインはヒプノシス。今更の解説ではあるが、差別や偏見、腐敗、公害や戦争などを生む文明と政治家に対してのシニカルな批判という、政治的な歌詞が前面に顕われたアルバムで、これ以降ウォーターズはソロになっても一貫してこの路線のスタンスを取り続ける。この時期、ウォーターズのバンド運営が独善的なワンマン・スタイルになっていき、メイソンが『まるでスターリンのようだ』と批判したり、結局「ウォール」後に我慢ならんかったライトの脱退を招く。ところがしかし、洗練されたダークネスとヘヴィネスが同居するサウンド自体は引き締まっていて、殊の外ギターが活躍するバンド感十分のアンサンブルは素直にカッコよく、ブルース基調の楽曲とドラマティックなアレンジも上等。それは例えば、「ドッグ」や「シープ」が、73年からライヴで演奏して練り上げてきたネタだったということもあるかも知れないが、ともかくも濃密な好盤と思う。尚、音域のレンジを全体にコンパクトにしたリミックスは、おそらくイヤホンで聴くことを想定した方向かも知れず、よくいえばまろやかでバランスがよいが、ガツーンと来る生々しさと迫力に欠ける感じ。とはいえ、スピーカーで鳴らしてもこれはこれでちょっと印象が違って面白い。ドイツ・プレス盤
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輸入盤
(Progressive/Psyche,Blues,Heavy Symphonic / Digi-Sleeve CD(2022 '11Re-master&'18Remix) / Pink Floyd Records/UK,German)