UK/EUのK・スコープ/スナッパー・ミュージックから、限定ペーペースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様、20年新規リマスター盤で、おそらく22年のボックス・セット「トラヴェリング・ザ・グレート・サークル」のバラ売。オズリック・テンタクルズはサマセット州出身のグループで、83年のストーンヘンジ・フリー・フェスティヴァルでのエド・ワイン、ジョイ・ヒントン、ニック・ファン・ヘルデル(ヴァン・ゲルダー)(ex.ジャミロクワイ,etc)等のセッションがきっかけとなって結成された。85年に自主制作でファーストをリリース後、数多のメンバー変遷を経ながら現在も活動を続ける、スペイシー・プログレ系のビッグ・ネームの1つ。本作は、93年にUKドーヴテイル・レコードからリリースされたナインス・アルバムで、メンバーは、前作からのワイン、ヒントン、オーエン・エオガン(aka.ジョン・イーガン)、ローリー・ワイン、メルヴ・ペプラーの5人に新にマーカス・カーカスを加えた6人編成を基本に、曲によってジェネレーター・ジョンが適時ゲスト参加。概ね、前作のゴング調スペイシー・ジャズ・ロック感を基調としつつも、ソリッドなポスト・ロック色が前面に顕われて来ている印象で、この人達の世代としてもその辺りがデフォルトなのかも知れない。けっこうスティーヴ・ヒレッジ感の増したギターと、スペイシーにカっ飛ばすキーボード、グルーヴィに疾走するリズム隊、エスニック調のアクセントを担うパーカス等々が一体となって炸裂し続ける演奏は、ともかくも上手くてカッコいい。前作と少しニュアンスを異にする、スペイシー・サイケ・ジャズ・ロック・プログレ方面の好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Psyche,Electronics,Jazz Rock / Paper-Sleeve CD(2020 Re-master) / Kscope/Snapper Music/UK,EU)