UK/EUのエソテリック・レコーディングスから、「源の夢」の別バージョン1曲をボーナスで加えての、22年新規リマスター&デジパックでのリシュー。音質はクリアかつ迫力もあって悪くない。ジェード・ウォリアーは、元ジュライのトニー・ダーハイとジョン・フィールドが中心となって、69年にロンドンで結成されたグループで、ヴァーティゴ時代は、ブリティッシュ然としたくぐもった情感に、アフリカン・パーカスを使ったエスニック色やジャジーなブルース色が交叉する独特のサウンドを、アイランド時代はさらにアンビエント&ミニマル色を絡めたサウンドを展開した特異なバンド。本作は、71年にUKヴァーティゴからリリースされたセカンド・アルバムで、邦題は「リリースト」。メンバーは、前作と同じダーハイ、フィールド、グレン・ハヴァードのトリオ編成を基本に、多くの曲でアラン・プライスとデイヴ・コナーズがゲスト参加。基本的には前作の延長線上の、独特のドローン感を放つブルージー・サイケ・プログレ・サウンドだが、ファーストに比べ全体にジャズ・ロック色とハード・ロック色が強くなっている印象で、全作品中カッコよさでは一番かも知れない。「ウォーター・カーテン渓谷」や「バラジンバル」の盛り上がるジャジー・インプロ調、「3本角の龍王」や「源の夢」の炸裂する変則ブルージー・ハード調辺りは素直にカッコよく、リリカルな「イエロー・アイズ」も含め全体に心地好いアシッドの香りが漂う。アングラなのにジメジメした暗さはなく、前作とはまた違ったギラギラ系のサイケ感で、やはり正しくサイケな文句なしの好盤と思う。素晴らしい!。TESオビ・解説付
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Blues,Jazz Rock / Digi-Pack CD(2022 Re-master) / Esoteric Recordings/UK,EU)