国内のマーキー/ベル・アンティークから、SHM-CD&16年新規リマスター、限定ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様で、オリジナル・リリック・インサート入、歌詞・対訳付。音質はクリアで奥行も感じられてよい。ジョーンズィーは、カンタベリー出身のジョン・エヴァン&ジプシー・ジョーンズ兄弟が、アンノ・ドミニを経て71年に新たに結成したグループで、巷ではキング・クリムゾンの影響で語られることが多いようだが、キーボードがメロトロンを主軸とする隠れたメロトロン・ゴー・ゴー系のバンドでもあった。本作は、73年にUKドーンからリリースされたセカンド・アルバムで、邦題は「キーピング・アップ~紅薔薇刑」。メンバーは、前作からのジョン・エヴァン、ジェイミー・カレスの2人に、新たに元アラン・ボウン・セットのアラン・ボウンと、出戻りジプシー、プラグ・トーマスが加入した5人編成、曲によって入るストリングス・アレンジはバンドとレイ・ラッセル(ex.ショパン,ランニング・マン,etc)が担当。前作に比べ、演奏・楽曲ともに明らかに熟れてきている印象で、全体にボウンのエレクトリック・トランペットを上手く使った、かなり質の高いジャジー・シンフォニック・プログレを展開。特に、枯れたメロトロンが死にゆく老兵の黄昏時を見事に表現する2曲目は、プログレ・バラードの必殺の名曲で、その2曲目のマーチング・ドラムのエンディングから、3曲目の哀愁のトランペット&ストリングスのイントロへと続く流れは絶品。ハード・ロック色とサイケ色は薄くなったが、その分メロディアスさとアレンジの妙が冴える好盤と思う。
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マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Psyche,Jazz Rock,Symphonic / Paper-Sleeve SHM-CD(2016 Re-master) / Belle Antique/Japan)