UKのオーディオ・アーカイヴスから、ボーナス1曲を加えての99年リマスターでのリリース。ニドロログは、双子のゴールドリング兄弟を中心に69年にロンドンで結成され、2枚の作品を残して解散した(00年に再結成している)グループで、この奇妙なバンド名はゴールドリングのアナグラム。本作は、72年7月10日のバーミンガムでのライヴを収録した発掘ライヴ盤で、ボーナス収録の同月8日のエイルズベリーも含め全て初出未発表音源。メンバーは、コリン&スチュワート・ゴールドリング、ジョン・アール(ex.ナイン・デイズ・ワンダー,etc)、ピーター・カウリング(ex.アマルガム,パット・トラヴァース,etc)、ナイジェル・ペグラム(ex.スティーライ・スパン,etc)の5人編成、プロデュース&リマスタリングはデヴィッド・J・バーロウズ。セカンドからの1曲(2曲目)、ファーストからの2曲(3,5,6曲目)以外は初耳というかおそらくアルバム未収録曲で、セカンドのレコーディング・メンバーによるファーストの曲だったり、未発表曲だったりの演奏はけっこう興味深くて面白い。全体に気負い過ぎというか、力が入り過ぎて空回りしてる感じもあるが、とはいえ、コリン、アール、ペグラムが管楽器を入れ替わりで操り、細やかで複雑なアレンジをまわすアンサンブルは十分に濃密で、ギターの切れ味やベースのノリもよい。ともかくも、あのスタジオ盤の雰囲気をステージでそのまま再現するのは難しいのかも知れず、初の正規ライヴ音源でそれなりに聴き所もわりとあって、ブリティッシュ・プログレ愛好家ならわりと楽しめるだろう好ライヴ盤と思う。インプロで炸裂するボーナス曲もカッコよかった。
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(Progressive/Psyche,Art Rock / Jewel-case CD(1999 Re-master) / Audio Archives/UK)