国内のアルカンジェロ／ディスク・ユニオンから、ボーナス2曲(ダウンロードコード封入)を加えてのリリース。ハッピー・ファミリーは、87年に明治大学の音楽サークルのメンバー達が中心となって結成されたグループで、3曲入りデモ・テープの制作を経て、95年にUSAキュニフォーム・レーベルの最初の日本人契約アーティストとなりファースト・アルバムをリリースした。本作は、25年にリリースされたフォース・アルバムというか、本編4曲＋ボーナス2曲の6曲入りミニ・アルバム的様相で、前作「ミニマル・ゴッズ」から10年振りの作品。メンバーは、前作と同じ森本賢一、泉谷隆洋(ex.ドゥゴ,etc)、市川秀水(ex.パッション・ローズ,メディア,etc)、永瀬敬一の4人編成。森本は、個人的演奏能力の衰えに言及しているようだが、どうしてどうして非常にキレ味のよいRIO系ハード・チェンバー的プログレ・インストを堪能出来る。演奏は相変わらず炸裂感満点で、変拍子のハマり方やバンド感、リズム隊のシンコペーションはともかくも見事で、ソリッドなメタル感のギター、カンタベリー色内包音色のキーボード群、粘っこくうねるベース、ドカスカ感十分のドラムが一体となったアンサンブルも申し分ない。どれもライヴで演奏したことがなく、今後チャンスがあれば是非ライヴ演奏したいとメンバーたちは思っているらしいが、確かにハミ出し感がノリよさに収束する満点のバンド感と、ハイ・テンションかつハードな演奏は素直にカッコよく、わりと文句なしの好盤と思う。素敵！。余談だが、アルバムタイトルの「4037」は、40がキュニフォームの、37がハッピー・ファミリーの活動年数ということらしい。
アルカンジェロ盤
(Progressive/Chamber,Junk/ Jewel-case CD(2025) / Arcangelo/Japan)
