フランスのランピィ・グレイヴィ・レコードから、15年新規リマスターでのリシュー。サテン・ホエールはケルン出身のグループで、セッション・ミュージシャンとして活動していたゲラルト・デルマン、トーマス・ブリュック、ホルスト・シャットゲンの3人によって71年に結成されている。結成程なくギタリストが入って4人編成となるが、すぐに辞めてしまってしばらくはトリオ編成で活動していたらしい。72年にディーター・ロースベルクが加わって再び4人編成となり、74年にアルバム・デビューした。本作は、74年にドイツのブレインからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、前述のロースベルク、デルマン、ブリュック、シャットゲンの4人編成。概ね、ヘヴィ・サイケ・プログレ調のサウンドを展開していて、ブルースを基調とした楽曲とプログレ的アレンジ、サイケの残滓を引き摺った空気感がいい塩梅のマッチングを見せる。ハード調のギター、達者なオルガン、ノリのよいリズム隊に、時折サックスやフルート、ヴィブラフォン、ハーモニー・コーラス等を絡めた演奏は、上手くて勢い十分でわりと素直にカッコいい。楽曲自体はそれ程強いインパクトではないが、ギターやオルガンのソロが非常に流暢かつ派手で、バンド全体が一体となって濃密な盛り上がりを随所で見せる。日本のプログレ巷では、キングのユーロ・ロック・コレクション・シリーズで国内盤がリリースされたセカンドが知られているようだが、出来のよさとカッコよさはまずもって本作のほうが上というか、ジャーマン・サイケ・プログレ系文句なしの好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Blues,Hard / Jewel-case CD(2015 Re-master) / Lumpy Gravy Records/France)