ドイツ/EUのBMGから、未発表曲1曲をボーナスで加えての、21年新規リマスター&デジパックでのリシュー。マヤ文明の聖典の名を冠するポポル・ヴーは、フローリアン・フリッケを中心に69年にミュンヘンで結成された。古代宗教&東洋思想的神秘主義を内包する、非常に特異なスピリチュアル音響系サウンドを展開した稀有なグループ。本作は、77年にドイツのブレインとフランスのエッグからリリースされたテンス・アルバムで、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の同名映画「ガラスの心」のサントラ盤として制作された。本CD盤はエッグ盤スリーヴのほう。メンバーは、フリッケのピアノと、ダニエル・フィッヒェルシャー(ex.アモン・デュール2,etc)のギター&パーカスを軸に、曲によってアル・グロマー(ex.ビトウィーン,etc)がシタール、マティアス・ティッペルスキルヒがフルートで適時ゲスト参加、フリッケとレナーテ・クナウプ(ex.アモン・デュール2,etc)の共同プロデュース。映画で使われたのは数曲だが、基本的に「レテッツェ・ターゲ、レテッツェ・ナハト(最後の日,最後の夜)」の延長線上にあるサウンドで、全体にフィッヒェルシャーの透明感ギターが前面に出ていて、わりと派手で素直にカッコいいナンバーが多い。レナーテのボーカルが入っていない分ギターの比重が大きくなったからなのか、ギスギスしたダーク感が牧歌的浮遊感に勝っている感じで、この時期の諸作に比べ幾分ソリッドで硬質な印象を受ける。全体に漂う独特の透明感と重厚さは、サントラ云々を抜きにしても幽玄で壮大なイメージに収束していて、一味違ったテイストの好盤と思う。
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(Progressive/Psyche,Acid Folk,Symphonic/ Digi-Pack CD(2021 Re-master) / BMG/German,EU)