ドイツのガーデン・オブ・デライツから、72年のオムニバス収録曲2曲と74年のアルバム未収シングル両面2曲(全てアルバム未収)の、計4曲をボーナスで加えてのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はクリアでよい。イーラ・クレイグはオーストリアのリンツ出身のグループで、メロディアスというビート系バンドにいたハラルド・ズッシェラダーとホルスト・ウェバー、アコーディオンのユース・チャンピオンだったゲルハルト・エングリッシュ、チャンピオン・ジャック・デュプリーのバック・バンドにいたイギリス帰りのハインツ・ゲルストメアー等が中心となって70年に結成されている。本作は、71年にドイツのプロディスクからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ウィル・オルトホーファー、ヒューベルト・ボナーマイヤー、ゲルストメアー、ズッシェラダー、エングリッシュ、ウェバーの6人編成、プロデュースはクロード・スイガー。セカンド以降の、ピンク・フロイド的なブルージー・テイストのある洗練されたシンフォニック・プログレ路線とは趣を異にする、泥臭くてギスギスしたアングラ色の強いサウンドを展開。ブルース、ハード・ロック、ジャズ・ロックをサイケで括った感じというか、それらのゴタ混ぜ要素が概ねジャズ・ロック的演奏に収束している印象で、シンフォニック・プレグレ色は薄い。全体に楽曲はブルージーで、サイケ&ハードなノリのオルガンとギターに、リン・ドブソン的なフルートやジャージーなエレピが絡み、メロディアスなベースもけっこうカッコいい。くぐもり感十分の雰囲気と演奏は味わい深く、B級の捨て難さを放つ好盤と思う。
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(Progressive/Psyche,Blues,Jazz Rock / Jewel-case CD(1997) / Garden Of Delights/German)