ドイツのベラフォン/バシラスからのリシュー。ジャーンはマンハイム出身のグループで、ラインハルト・カルワトキーが中心となって71年に結成されている。本作は、73年にドイツのベラフォン/バシラス・レコードからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、カルワトキー、エディ・マロン(ex.ミサス・ビーストリー,ヴィタ・ノヴァ,etc)、ペーター・ギガー(ex.ドラム・サーカス,フォルカー・クリーゲル,etc)のトリオ編成、プロデュースはペーター・ハウケ。前作からカルワトキー以外のメンバーが一新されていて、ジャズ・ロック感はある程度担保しつつも、実験色を交えたハードなインプロを軸としたサウンドを展開していて、アート・ロック調が強かった前作とは大きく趣を異にする。達者で饒舌なドラム、エバーハルト・ウェバー的ベース、ゲイリー・ボイル的ギターによる演奏は、コール&レスポンスもハマっていてわりと素直に圧巻で、『フリー・ジャズ的なフュージョン/ジャズ・ロックを目指して、ヴォルフガング・ダウナーのエト・セトラ等を手本とした』というメンバー達の言葉通りの印象。フレーズや場面転換の唐突さも含め、全体にジャーマン・ロック然としたサイケなB級クラウト感も十分で、この線としてはカッコいい好盤と思う。余談だが、このバンド名はおそらく、19世紀の神智学者ヘレナ・ブラヴァツキーが『アトランティス文明の叡智を伝える世界最古の書物』として実在を主張した、「ジャーンの書」からとったものと思われる。
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(Progressive/Psyche,Experimental,Jazz Rock / Jewel-case CD(2006) / Bellaphon/Bacillus Records/German)