ドイツのガーデン・オブ・デライツからのリリース。ドクター・アフターシェーヴはほぼミサス・ビーストリーの後進バンドで、ミサス・ビーストリーは78年の「スペース・ゲリラ」リリース後に解散状態となるが、79年にブルカルト・シュミットが中心となって再編され、ドクター・アフターシェーヴに改名した。80年にアルバム用音源をレコーディングするがオクラ入となり、結局81年には解散したらしい。本作は、その80年のオクラ入アルバム用音源の発掘盤で、メンバーは、シュミット、ノルベルト・デムリング、マルロン・クラインのトリオ編成。シュミットとデムリングは元ミサス・ビーストリー、クラインはミサス・ビーストリーやエンブリオ絡みのリアル・アックス・バンドの元メンバーで、この後ディッシデンテン。概ね、バカテク・フュージョン系と呼べる様相のサウンドだが、ミサス・ビーストリーの延長線上にあるエンブリオ的サイケ感が担保されていて、達者で饒舌な演奏と面白いマッチングを見せる。フレーズのザッパ色や少しハミ出し感のあるクロスオーヴァー色、全員の弾きまくり&叩きまくり感は、ほとんどインストだがリアル・アックス・バンドにも近似する印象で、多彩な音色のキーボード、流暢なフレットレス・ベース、パーカッシヴなドラムによる演奏は、ともかくも上手くて素直にカッコいい。トリオとは思えない分厚いアンサンブルやアレンジの妙も含め、ジャーマン・サイケ人脈の異端的クロスオーヴァー方面として、バカテク系愛好家も十分に楽しめる掘出し物的好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Fusion,Psyche / Jewel-case CD(2017) / Garden Of Delights/German)