UKのプロッグ・テンプルから、12年リマスターでのリシュー。多分初CD化。ウィッシュフル・シンキングは、ウェールズ出身のジ・エメラルズというビート・グループを母体として、65年頃にほぼ同じメンバーのまま改名したグループで、66年にデッカからシングル・デビュー、67年にファーストをリリースした。本作は、71年にUKのB&Cからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、ケヴィン・スコット、ジョン・フランクリン(ex.マニアックス)、トニー・コリアー、ブライアン・アレンの4人編成、プロデュースはルー・ライズナー。クレジットにはないが、多くの曲でメロトロン、オルガン、グロッケンシュピール等が入り、ジャンルごった煮のB&Cのレーベル・カラーそのままのような、プログレ風、フォーク・ロック風、ビートルズ風、ウエスト・コースト風、ビーチ・ボーイズ風ありの、ある意味焦点が定まらないという印象。ところでしかし、一貫して湿った質感のジェントリーなサウンドで、嫌味のないキャッチーさの楽曲と耳触りの柔らかい安定した演奏のマッチングは悪くなく、引っ掛かりは強くないが全体に流していて素直に心地好い。プログレ系リスナーにとっては、洪水メロトロンの1曲目が一番出来はよいかも知れないが、このくすんだポップネスと煮え切らなさはいかにもブリティッシュ然としていて、ブリティッシュ・ロック愛好家ならけっこう楽しめるのではと思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Pops,Soft Psyche / Jewel-case CD(2012 Re-master) / Prog Temple/UK)