UKのアンブレロ・レコードから、デジパックでのリリース。ザ・シンは、ステファン・ナルデッリが中心となって65年にロンドンで結成されたグループで、結成当初はR&Bのバンドとして活動していたが、クリス・スクワイアやピーター・バンクスが相次いで加入、サイケ/アート・ロック系の2枚のシングルをリリース。スクワイアとバンクスが揃って脱退(マーベル・グリアーズ・トイショップへ加入、そのままイエスとなる)後は、70年頃まで活動して消滅した。04年にバンクスが、05年にナルデッリとスクワイアがそれぞれバンドを再編してアルバム制作やライヴを行うようになるが、バンクスのほうは長続きせず、ナルデッリとスクワイアの再編シンはメンバー変遷しながら現在も活動(スクワイアは07年に離脱)している。本作は、19年にリリースされたフォース・アルバムで、前作からのナルデッリに、新たにフランシス・ダナリー(ex.イット・バイツ)、トム・ブリスリン(ex.スパイラリング,キャメル,etc)、ポール・ラムゼイを加えた4人編成、曲によって女性ボーカルのバック・コーラスが入る。概ね、従来の大人のポップ・プログレ路線変わらずだが、プロデュースも兼任するダナリー色がはっきりと顕われている印象で、全体に柔らかくて耳触りがよく、ほっこりした優しいサウンドを展開。ナルデッリの枯れた味わいのボーカルと、ダナリーも含めたコーラスがハマっていて、アコースティック・ギターとストリングス系中心のキーボードのマッチングもよく、ワンポイント的なエレキ・ギターの使い方も上手い。全体に、嫌味なくキャッチーで哀愁のある楽曲が素敵で、アレンジ・演奏は的を得ていて無駄がなく、エレガントで非常に心地好い好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Pops,Symphonic,Folk Rock / Digi-Pack CD(2009) / Umbrello Records/UK)