メキシコのサフラン・メディア/フランスのムゼアから、見開きデジスリーヴでのリリース。サエナは、元ニルガル・バリスでその後ソロ活動に転じたホセ・ルイス・フェルナンデス・レデスマ・キンタナ(Q)が、マルガリータ・ボテッロと共に07年頃に結成したユニットで、レデスマ・QはメキシコのRIO系シーンのかなりのビッグネーム。本作は、21年にリリースされたセカンド・アルバムで、確か邦題は「永遠の日々」、08年ファースト「サエナ」から13年振りの作品。メンバーは、前作からのレデスマ・Q、マルガリータの2人に、新たにアドリアン・プロウェス、エドゥアルド・フィエルロを加えた4人編成。概ね、RIO系チェンバー感とダーク・シンフォニック感が交叉する、クラシカルで演奏性の高いサウンドを展開していて、キング・クリムゾン色を内包したギターとウォー・ギターのアルペジオ&テーマを軸に、さりげない変拍子&ポリリズムをモザイクのように配置した楽曲とアレンジは、ともかくも精緻で聴き応え十分。前作のメキシコ民謡的エキゾティックさや、カンタベリー的エレガントさも内包したシンフォニック調のプログレ感はある程度担保しつつ、全体がわりとスタイリッシュなクリムゾン的ダークネスに収束していて、チェンバー・ロック然とした透徹感が前面に顕われている印象。ギター、ウォー・ギター(12弦)、ボーカル&キーボード、ドラムによるアンサンブルは、美しさとテクニカルさが両立していて、この線としては非常に濃密で上質な好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Chamber Rock,Symphonic,Canterbury / Digi-Sleeve CD(2021) / Azafran Media,Musea/Mexico,France)