ノルウェーのカリスマ・レコードからのリシュー。ウォブラーは、ホワイト・ウィロー、タスメルケ、ディオニソス等々のメンバー達が、99年にヘーネフォスで結成したグループで、ヴィンテージ楽器・機材を多く使って60&70年代感を出すというコンセプトがあったらしい。本作は、11年にノルウェーのテルモ・レコードからリリースされたサード・アルバムで、13年テルモ盤再発CD時のリマスター&リミックス音源。メンバーは、前作からのモッテン・アンドレアス・エーリクセン、ラーシュ・フレドリク・フレイスリ、クリスティアン・カール・フルトグレン、マルティン・ノルドルム・クネッペンの4人に、新たにアンドレアス・ヴァッテルゲレーン・ストレムマン・プレスモを加えた5人編成が基本で、曲によってケティル・ヴェーストラム・エイナルセン、ハンネ・レクダルが適時ゲスト参加、プロデュースはフレドリク・フレイスリ。概ね、70年代懐古型当世風ヘヴィ・シンフォニック路線は変わらずだが、楽曲、アレンジ、演奏、どれもイエスを基調としている印象で、新加入ボーカルのくぐもった声質、ちょっとした線の細さ、語尾の余韻などが何よりジョン・アンダーソン的。歌メロに対するコードのカウンター感やコード進行そのものも、「こわれもの」辺りまでのイエスっぽさ十分で、ベースは音色も動き方もかなりクリス・スクワイア的、ギターのせっかちさもステーヴ・ハウっぽい。ところがしかし、ある程度は狙って寄せているのだろうが単なるエピゴーネンにはなっておらず、演奏がカッコよく楽曲にも個性が担保されていて、イエス・ライクなサウンドとして真っ当に成立した好盤と思う。これは悪くない。
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輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic / Jewel-case CD(2021 '13Re-master&Remix) / Karisma Records/Norway)