スイスのテイク・ファイヴから、デジパックでのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はクリアで悪くない。ミン・ブルは、ドリーム解散後にテリエ・リピダルが中心となって69年にオスロで結成されたグループで、本作は70年にノルウェーのポリドールからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ギター&サックスのリピダル、ウッドベースのビョルナー・アンドレセン、ドラムのエスパン・ルードのトリオ編成で、概ね炸裂感のあるフリー・ジャズ的インプロヴィゼイションを展開していて、張りつめた緊張感のある演奏性の高い即興は文句なしに圧巻。本人達も云っている通りに、全体にジョン・コルトレーンの影響下にある印象というか、爆発と引きを繰り返すレスポンスの応酬は見事で、ドリームの残滓を引き摺った楽曲のサイケ感と、ジャズ的なインプロヴィゼイションを軸とした演奏がいい塩梅のマッチングで同居。ロックとジャズの狭間を行く感じの、スリリングで濃密な演奏は素直にカッコよく、少しフリーキーなサックスや、適時隙間を創り埋めるノリのよいリズム隊も申し分ないが、太い音色で引っ掛かりヨレながら怒濤の如く弾きまくるリピダルのギターが、やはりインパクトが強く素晴らしい。この人のギターは、ジミヘンやザッパとはまた違ったしゃべる感じがあって、それは後のECM時代よりもむしろ本作のほうが生々しい感じで、何とも不思議な独特の魅力と味わいを放つ。ともかくも文句なしの好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Free Jazz,Blues / Digi-Pack CD(2010) / Take 5/Switz)