UKのオーロラからのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はわりとクリアで迫力もある。ミッドナイト・サンは、元ヤング・フラワーズのペール・フロストが、ジャズ畑のミュージシャン等と結成したレインボウ・バンドを母体としたグループで、レインボウ・バンド名義で70年にアルバムを1枚リリース後、ボーカリストの交代を期にバンド名をミッドナイト・サンに改名した。本作は、71年にデンマークのソネットからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、前述の通りフロスト、ボ・スティーフ、ニエルス・ブロンステッド、ベント・ハッセルマン、カーステン・スメーデゴードのレインボウ・バンドからの5人に、新たにアラン・モーテンセンを加えた6人編成、フレディ・ハンソンとバンドの共同プロデュース、スリーヴ・デザインはロジャー・ディーン。全8曲中7曲がレインボウ・バンド時代のリメイク・ナンバー(1曲目はタイトルが違う)だが、リメイクとはいってもそれなりにアレンジが違っていて、全体に洗練されてジャジーさが増している印象。概ねイフ辺りに近似するタイプの、ブルージーなボーカル入ジャズ・ロックとして出来のよいサウンドで、少しハスキー&スモーキーな英詞ボーカルも、明る過ぎたかも知れないレインボウ・バンドに比べてハマりがよい。特に圧巻は、重厚なプログレ的展開を見せる15分に及ぶ「リヴィング・オン・ザ・ヒル」で、フロストがブルージー&ハードなギターを弾きまくっていて、けっこうハードな炸裂はわりと文句なしにカッコいい。ギターのみならすリズム隊や鍵盤も流暢で上手く、北欧的な粘っこいヘヴィネスとブリティッシュ的ジャズ・ロック感が交叉する好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Blues / Jewel-case CD(2013) / Aurora/UK)