ノルウェーのカリスマ・レコードからのリリース。コスモドームはベルゲン出身のグループというか、ステューレ&セヴェリン・サンヴィク兄弟のユニット。本作は、21年にリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ヴォーカル、ギター、ベースのステューレと、ドラム&パーカスのセヴェリンのデュオ編成を基本に、曲によってヨナス・セールステン(ex.ヒートウェーヴス,シャーマン・エレファント,etc)、モッテン・E・オルセン、オレ・アンドレアス・イェンセン等が適時ゲスト参加、プロデュースはアイリック・マーリニウス・サンヴィク(ex.ヒートウェーヴス,リアル・ジョブス,etc)。概ね、オルタナ文脈のポスト・ロックを基調に、70年代的プログレやハード・ロック、ブルース・ロック、サイケの要素を織り混ぜたハイブリット・サウンドを展開。楽曲とアレンジはそれなりに練り込んであって、カッチりしたソリッド感が前面に顕われているが、演奏にはジャーマン・クラウト方面にも通じるスペイシー感やセッション感が担保されていて、わりと存外に面白い。ギターとドラムを軸としたアンサンブルは、ノリのよいバンド感十分で、曲によってはゲストのオルガンやメロトロンも交えて盛り上がる様は、クサレ・ハード感も含めけっこう素直にカッコいい。全体に勢いのよい炸裂を堪能出来る、ポスト・ロック調プログレ系の好盤と思う。現在は、セールステンやマーリニウス・サンヴィクが加わった5人編成で活動しているようだ。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Post Rock / Jewel-case CD(2021) / Karisma Records/Norway)