イタリア/EUのミノタウロ・レコードからリリース。リミテ・アクェ・シクレはフェラーラ出身のグループで、ルカ・トラバネッリ(ex.ホックルタ,ドラマ,etc)等が中心となって05年に結成されている。結成当初はバンコのカヴァー・バンドだったが、次第にオリジナルも手掛けるようになったということらしい。本作は、22年にリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、トラバネッリ、アンブラ・ビアンキ、アンドレーア・ケンディ、アントネッロ・ジョヴァネッリ、フランチェスコ・フランツ・ジガンテ、パオロ・ボロニェージの6人編成。6曲目のバンコの「魔術師の園」のカヴァー(ライヴ音源)以外はオリジナルで、わりとど直球のヘヴィ・シンフォニック・プログレ方面というか、ドラマティックなアレンジや少々の変拍子も交えた場面転換の多い楽曲、ベタ泣き内包の情感メロディなどなど、非常にイタリア然としたサウンドを展開。プログレ感とメタル感が交叉する達者なギター、ピアノとオルガン中心の流暢なキーボード、緩急のツボを押さえた表情豊なフルート、歌い上げるタイプの男女ボーカル辺りを軸としたアンサンブルは濃密で、安定してボトムを支えるリズム隊のハマりもよい。例えば、バンコやレ・オルメを彷彿させられるような部分が適時鏤められていて、全体の空気感や構成、盛り上がり方などに70年代感が担保されている印象で、当世風イタリアン・シンフォニック・プログレの線として上々の仕上がり。けっこう日本のプログレ系リスナーの琴線に触れるのではと思う。
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輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic / Jewel-case CD(2022) / Minotauro Records/Italy,EU)