イタリアのラ・ルーナ・エ・イ・ファーロから、見開きデジスリーヴでのリリース。ガブリエレ・イングレーゼ&パオロ・ナネッティは、元シソニアで現在ソロやメセリッゼ等で活動するナネッティが、50年来の友人というマルチ奏者のイングレーゼ(シソニアにフルートでゲスト参加したりもしていた)と結成したユニットで、本作は23年にリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、ギター、フルート、ハーモニカ、ピアノ、オルガン、パーカス、ボーカル等のイングレーゼ、シンセ、メロトロン、アコーディオン、ギター、ボーカル等のナネッティを核に、曲によってジョバンニ&オスカル・イングレーゼのヴァイオリン&パーカス、ジュリオ・ソルダーティのトランペット等が適時ゲスト参加。概ね、ポカポカ&プカプカの地中海音楽色が担保されたフォーキー・プログレ調サウンドを展開していて、イヴァノ・フォッサティ方面の朴訥系ボーカルと枯れた味わいのギターやピアノ、アコーディオン、プログレ感内包のメロトロンやオルガンに、室内楽的な管弦楽器を織り交ぜたアンサンブルは、例えばチェレステやレアーレ・アカデミア・ディ・ムジカ辺りにも通じる印象。それ程強いインパクトではないが、全体にほわ~っとした牧歌的な涼やかさが滲み出る、イタリアの片田舎的イメージが、カラっとした浮遊感と木漏れ日感に収束。その意味では、パスクアーレ・ミニエリ&ジョルジオ・ヴィヴァルディの「カルナシャリア」やアンジェロ・ブランデュアルディの諸作などにも近似する地中海フォーク色というか、カンタウトーレ系の香りも十分。この線としては、淡々とした情感がともかくも流していて心地好い好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Folk,Cantautore,Symphonic / Digi-Sleeve CD(2023) / La Luna E I Falo/Italy)