イタリアのメロウ・レコードから、21年新規リマスターでのリシュー。ラ・コンパーニャ・ディジターレはチェレステ、サン・トロペの後進バンドで、サン・トロペ同様にリアル・タイムでの作品リリースはなかったが、92年に本作がイタリアのメロウから発掘音源としてリリースされて知られるところなった。本作は、79年夏のサンレモ近郊のイゾラボーナでのライヴ音源で、メンバーは、サン・トロペからのシロ・ペッリーノ、アレックス・マガッツィーノ、レディ・マンティデの3人に、新たにロベルト・ロッシ、マルコ・トゥディーニを加えた5人編成で、ペッリーノとマウロ・モローニの共同プロデュース。サン・トロペのスペイシーなシンセ&エレクトロニクスを担保しつつ、明らかにハード・ロック調の演奏にシフトしていて、ピューピュー系のSEやノイズ・フラグメントのテクノ感と、時折変拍子も交えたヘヴィなプログレ感が実に奇妙なマッチングで同居。ハイテンションなまま疾走する演奏は、ハード調、ヘヴィ・シンフォニック調のどちらでも聴けるバンド感十分のカッコよさで、イタリア的ドカスカ感とラウドネス、チープな70年代テクノ感が交叉した結果、全体がちょっと独特のハミ出した味わいに収束している。ともかくも、ノリノよいリズム隊と下品なファズ・ギターは、往年の70年代イタリアン・ロック然としていて、テクノ色のチープな絡みや楽曲のシンフォニック感も含め、かなり面白いアンサンブルを展開。チェレステからのメンバーはペッリーノのみで、サン・トロペよりもさらにチェレステ的要素は薄いが、例えば人力テクノ・ハード・プログレ的サウンドとして、ある程度イタリアン・プログレを聴いてきた愛好家ならけっこう楽しめる好盤と思う。面白い!。
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輸入盤
(Progressive/Hard,Heavy Symphonic,Techno / Jewel-case CD(2021 Re-master) / Mellow Records/Italy)