UKのパイロットから、68年のアルバム未収シングル両面2曲(10年のUKレリックス盤と同じ)をボーナスで加えてのリシュー。ザ・サード・パワーはミシガン州デトロイト出身のグループで、オークランド・コミュニティ・カレッジで知り合ったジェム・ターガルとドリュー・アボットが中心となって、68年に結成されている。本作は、70年にUSAヴァンガードからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ドリュー・アボット、ジェム・ターガル、ジム・クレイグのトリオ編成、プロデュースはサム・チャーターズ。概ね、クリームとジミヘンの影響下にあるわりと典型的なギター・トリオ・スタイルのサイケ・ハード・サウンドを展開していて、ブルース基調のキャッチーな楽曲にはグラファン色もあり。ターガルのパワフルでディープなボーカルとハイテンションで上等なベース、ザクザク系で弾きまくるギター、ドカドカでハード・ロック然としたドラムによる演奏は素直にカッコいい。このラウドネスは例えば初期ブルー・チアー辺りにも通じる印象で、太いブルース色とギラギラしたサイケ色がいい塩梅のマッチングを見せる。ともかくも3人とも演奏が上手くバンド感満点で、スカっとヘヴィなハード・ロック然としたカッコよさが全編に漂っていて、アコースティック・ギターを使ったアシッド・フォーク系のナンバーも含め、ハード・ロック愛好家なら文句なしに楽しめるだろう好盤と思う。この後、アボットとターガルはボブ・シーガーのバック・バンドへ、さらにターガルは78年にアシッド・フォーク系のソロ・アルバムをリリースする。カッコよし!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2012) / Pilot/UK)