USAのライオン・プロダクション/ACMEから、デジパックでのリリース。12年にUKのACMEからリリースされた限定アナログLPと同じ12年リマスター音源を使用していて、音質はクリアで迫力もあってよい。本作は、タイトル通り71年~72年にかけてレコーディングされていたT.2.のスタジオ・マテリアル音源で、全て初出未発表音源。メンバーは、ピーター・ダントン、アンドリュー・ボウン(ex.ザ・ハード,ジュダス・ジャンプ,etc)、ジョン・ワイアーのトリオ編成だが、1曲でアンドリュー・キーリングのフルートが入る他、ダントン、ベルナルド・ジンクス、ウィル・キレーンのトリオ編成による演奏が1曲ある。ダントン以外のメンバーが交代した、オクラ入サード・アルバム用音源とも云えるかも知れない1枚。ダントンの哀愁のボーカルとブリティッシュ的くぐもり感のある楽曲は相変わらずで、ギターが少しジャジーだったりベースがピック弾きだったりと、前2作とは若干違う印象を受ける部分はあるが、基本的には何も変わっていない。B級サイケ・ハード調ナンバーも悪くないが、ファーストのCDにライヴ音源がボーナス収録されていた3曲目や、独特のヘヴィネスを放つ5曲目、くぐもったフルートが冴え渡る7曲目といった、アコースティック・ギターを使ったサイケ・プログレ・ナンバー群が、ともかくも美しく非常に心地好い。演奏やアレンジはB級なのだが、ダントンのボーカルと哀愁の楽曲には格別の味わいがあって、まさにブリティッシュ然としたダークなアンバー感が捨て難く、例えばこのバンドが好きになれるかどうかが、ブリティッシュ・ロックの深い所へ入って行けるかの別れ道になるなのかも知れない。ブリティッシュ・ロック愛好家ならまずもって楽しめると思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Blues,Psyche,Progressive / Digi-Pack CD(2013 Re-master) / Lion Production,ACME/USA,UK)