ドイツのレパートリーから、04年新規リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様。音質はクリアで、中低音の迫力もあって非常によい。メイ・ブリッツは、元ジェフ・ベック・グループ(JBG)のトニー・ニューマン(ex.スリー・マン・アーミー,ボクサー,デヴィッド・ボウイ・バンド,etc)が、元ベーカルーのリズム隊のキース・ベイカーとテリー・プール、JBGのアメリカ・ツアーで知り合った若いカナダ人ギタリストのジェイムス・ブラックと共に、69年に新たに結成したグループで、当初はツイン・ドラム編成だったが70年に入ってベーカルーの2人が離脱、ブラックの旧友だったリード・ハドソンをロンドンに呼び寄せ、改めてトリオで活動を開始した。ヒップ&アングラ色満点のサイケ感とヘヴィネス、ハード調の上等な演奏が融合した稀有なバンド。本作は、71年にUKヴァーティゴからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じブラック、ハドソン、ニューマンのトリオ編成、プロデュースはジョン・アンソニー。ファーストと共にサイケ・ハード系最高峰の1枚と思うが、3人のインプロでの狂い方と一体感が尋常ではなく、形があるようでないサイケな展開、ルーズさ、狂気、ブルージーなリフ、全て文句なしにカッコいい。特に、「エイト・マッド・グリム・ニッツ」の様なインプロ・ナンバーで聴ける狂気と疾走感は、ともかくも圧巻&炸裂で、さらに「ジャスト・シンキング」のようなアシッド色の強いナンバーでの、サイケ&ジャジーな心地好い浮遊感と相俟って、サイケ、ハード、プログレがハイブリットされた、唯一無比のサウンドを創出。ハード・ロックのみならず、サイケ&ヘヴィ・プログレ系としても文句なしの大好盤に違いない。素晴らしい!。本作でバンドは解散、この後ニューマンはスリー・マン・アーミー、ボクサー、デヴィッド・ボウイ・バンド等々を渡り歩く。尚、このレパートリーの紙ジャケ・シリーズは、スリーヴの質感もヴァーティゴ・オリジナルに最も近い。TESオビ・解説付
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Paper-Sleeve CD(2004 Re-master) / Repertoire/German)