ドイツのトールズ・ハンマーからのリリース。メイ・ブリッツは、元ジェフ・ベック・グループ(JBG)のトニー・ニューマン(ex.スリー・マン・アーミー,ボクサー,デヴィッド・ボウイ・バンド,etc)が、元ベーカルーのリズム隊のキース・ベイカーとテリー・プール、JBGのアメリカ・ツアーで知り合った若いカナダ人ギタリストのジェイムス・ブラックと共に、69年に新たに結成したグループで、当初はツイン・ドラム編成だったが70年に入ってベーカルーの2人が離脱、ブラックの旧友だったリード・ハドソンをロンドンに呼び寄せ、改めてトリオで活動を開始した。ヒップ&アングラ色満点のサイケ感とヘヴィネス、ハード調の上等な演奏が融合した稀有なバンド。本作は、タイトル通り70年10月にエッセンのグルカホールで行われた、ポップ&ブルース・フェスティヴァルでの発掘ライヴ音源(本作の演奏は10月22日)で、メンバーは、2枚のアルバムと同じニューマン、ブラック、ハドソンのトリオ編成。ファーストから4曲、セカンドから1曲の計5曲が聴けるのだが、どれも大幅にインプロを交えた怒濤の演奏で突っ走っていて、テンションが一気に沸騰するエネルギーの爆発の連続を堪能出来る。必ずしもスタジオ盤と同じアレンジではないが、それはこの手のライヴ・バンドとしてはある意味当然で、2度と同じ演奏にならない、ライヴの度に違うオンリー・ワンの演奏。サイケの猥雑感、ハードなヘヴィネス、エッチなブルース色、アバウトな楽曲と上手い演奏のマッチング、ノリのよさと炸裂感、全てを兼ね備えたこのアングラ感は、ともかくもブリティッシュ・ハード最高峰の1つに違いない。音質も聴くには十分で問題なく、ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう、要チェックの好ライヴ盤と思う。文句なしにカッコいい。
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輸入盤
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Jewel-case CD(2012) / Thors Hammer/German)