スペインのビッグ・バッド・ウルフ/ヘッドバンガーズ/ゲッセン・レコードから、74年の未発表音源3曲をボーナスで加えての、23年新規リマスターでのリシュー。500枚限定プレス。ヘヴィ・レインはランカシャー州ブラックプール出身のグループで、60年代後半から地元で活動を開始、ツアーで廻ってきたホークウインドやピンク・フェアリーズ等のサポート・アクトを務めたりしていたらしいが、リアルタイムでの作品リリースはなかった。本作は、73年にロンドンに出てレコーディングされたアルバム用音源で、数枚のアセテート盤が制作されたが、現存1枚しか確認出来ていないというレア音源。メンバーは、ジェフ・カーター、オギー・ハーグリーヴス、バーニー・ウォーズリーのトリオ編成。その、現存する1枚からの盤起こしだそうで、『細心のレストアを試みたが元々盤の状態があまりよくなく、全体に少しディストーションがかかっているような音質になってしまっている』、というような旨の文言がブックレットにあって、確かに音質はそのような感じは否めない。とはいえ、ブルース基調のサイケ・ハード路線と相俟って、結果としてそれがある種の味わいに繋がっているともいえなくもなく、ある意味B級アングラ感十分。ラストのピンク・フロイドのカヴァーも含め、わりと流暢に弾きまくるギターを軸に、動き過ぎず大人し過ぎずのリズム隊がフォローしながらいい塩梅に疾走していて、ぶっきらぼうなボーカルは置いておくとしても、全体のアンサンブルはけっこうヘヴィでカッコいい。楽曲や演奏のクオリティがある程度担保されたこの線の発掘音源は、もうそれなりに出尽くした感もあるが、その中にあってはなかなかの濃密さの好盤と思う。
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輸入盤/限定500枚プレス
(Psyche Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2023 Re-master) / Big Bad Wolf/Guerssen Records/Spain)