UKのオーロラからのリシュー。ヘッド・マシーンはトゥ・ファットの覆面バンドとも噂されるグループで、本作は70年にUKメジャー・マイナーからリリースされた唯一のアルバム。ゴッズとトゥ・ファットの狭間でリリースされた謎多きアルバムで、メンバー・クレジットも変名となっているが、最も一般的な通説での実名クレジットは、デヴィッド・パラモア(プロデュース兼任)、ケン・ヘンズレー、ジョン・グラスコック、ブライアン・グラスコック、リー・カースレイク、マイク・ロードの6人。ヘンズレーは主にギター、時々オルガン&ピアノと思われ、ユーライア・ヒープのような炸裂オルガンやファルセット・コーラスを期待するとスカされるが、ヘヴィ&ラウドなファズ・ギターを中心としたブルージーなサイケ・ハード系として素直にカッコよく、曲によってはヒープ的な佇まいも見せる。また、ジョンと思われるベースのノリがとてもよく、曲によってブライアンかカースレイクだろうドラムとの相性も勿論悪くない。全体に、ヘヴィネスが炸裂していてB級ハード系としてはかなりの好サウンドで、このいかにもブリティッシュ的なヘヴィネスとギラギラ感は、ハード・ロック愛好家なら文句なしに楽しめると思う。もしかしてトゥ・ファットの2枚よりも出来はよいかも知れない。当時ヘンズレーは既にヒープに在籍中で、カースレイクはナショナル・ヘッド・バンドを経てヒープへ。また、ジョンはチキン・シャックを経てカルメン、ジェスロ・タルへ。
輸入盤
(Psyche Hard/Heavy Blues,Psyche/ Jewel-case CD(2013) / Aurora/UK)