UKのシーリー・コート・デジタルから、テクスチャー紙見開きデジスリーヴでのリリース。22年新規リマスター盤、380枚限定プレス。キャリバンは、元ザ・レベルスのメンバー達が71年に再集結して結成されたグループで、ライヴ・バンドとして一定の人気を保っていたようだが、74年の解散までリアルタイムでの作品リリースはなかった。本作は、タイトル通り73年5月27日にリヴァプールのキャヴァーン・クラブで行われた、『取り壊し前夜イヴェント』でのライヴを収録した初出発掘音源盤。メンバーは、ロイ・スミス、キース・ハバード、レイ・チャップマン、クリス・ケニーの4人編成で、スミス、ハバード、ケニーが元ザ・レベルス。概ね、ブルース基調のサイケ・ハード的要素と、ガレージ&ビート基調のパンキッシュな要素が交叉する、勢い十分のサウンドを展開。ヘヴィでノリのよいリズム隊、シンプルなリフと弾きまくりソロが同居するギター、ロジャー・ダルトリー的なハイテンションさのボーカルが、一体となってグイグイ疾走する演奏は、バンド感満点でわりと素直にカッコいい。例えば、ザ・フー辺りをアングラ寄りにしたような不良っぽさが前面に顕われているが、楽曲自体はけっこうキャッチーさが担保されていて、ファズ・ギターの下品なハマり具合も悪くない。音質は少しこもり気味だが、バランスが取れていて聴くには全然問題なく、プロト・パンク的要素を内包したB級ブリティッシュ・ハード系として好盤と思う。解散後、スミス、ハバード、チャップマンは、チコリー・ティップを経て76年にキャリバン2としてバンドを再編、80年頃まで活動した。
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輸入盤/限定380枚プレス
(Psyche Hard/Psyche,Blues,Garage,Punk / Digi-Sleeve CD(2022 Re-master) / Seelie Court Digital/UK)