フランスのムゼアから、19年新規リマスター(フランス・レプリカ・レコード盤LPと同じ)でのリシュー。多分初CD化。にカセットテープ・オンリーでリリースされた、ジャック・ロマンのソロ作品「メロディ・ボラーレ」からの4曲をボーナスで加えてのリシュー。ポチョムキンはオクシタニ県トゥールーズ出身のグループで、シャルル&ミシェル&フィリップ・グーバン3兄弟が中心となって71年に結成されている。本作は、76年にフランスのポール・レコードからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、グーバン3兄弟、グザヴィエ・ヴィダル、ドミニク・デュビュイソンの5人編成。概ね、ヴァイオリン入ジャズ・ロック方面のサウンドで、シンフォニック・プログレ色を織り込んだ楽曲とアレンジを、わりと端正な演奏で展開。例えば、トランジット・エクスプレス辺りをもう少しシンフォニック寄りにしたような感じで、洗練感とイモっぽさが微妙なバランスで交叉しつつ、エレガントなコード感やメロディアスさが担保されていて、ズール色の強いセカンドやフュージョン色が加味されたサードとはけっこう趣を異にする印象。結果としてフランスっぽさは残っているが、ベタ~っとしたフレンチ・ロック感は薄くて、その意味ではフレンチ系が苦手な人もおそらく聴きやすく、バンド感十分の演奏も素直にカッコいい。全員で練り上げた感じのアンサンブルが、潔さと真剣さに収束する好盤と思う。余談だが、そういえば『戦艦ポチョムキンの反乱』の舞台は主にオデーサで、只今ウクライナで行われている侵略に対して強い憤りを感じると同時に、一刻も早く終わることを切に願う。
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輸入盤
(Progressive/Symphonic,Jazz Rock / Jewel-case CD(2022 '19Re-master) / Musea/France)